2013年7月3日水曜日

研究か開発か


ちょっと締切があって余裕がなかったので更新もおざなり(なおざり)になってしまってましたが、締切が延びたので一度心を落ち着かせるためにも、ブログを更新したいと思います。

申し遅れました。

私、こういうものです。














僕の研究室での所属グループは、エンターテイメント班といって、つまるところの、エンターテインメントな感じのことを研究する班なんです。
最近エンターテインメント班はエンターテインメント性に欠けてるということが明らかになりだしてるんですが、それは置いておいて。

こういう分野って未だに研究が研究であって研究でないんですよね。
今でこそ遊びだとまでは思われてないみたいですけど、まぁつまるところの、「それって研究なの?」っていう疑問が飛び交うような領域なんです。
僕も学会とかに行くたびに思ってます。

何が当たるかもわからなかったりするので、とりあえずやってみた結果でもどんどん学会に出てきたりするんですよね。それは全然いいと思うんです。

僕の中で一つ分かれ目があると思ってるんですけど、その研究が今を向いてるのかそれとももっと先の未来を向いてるのかってことで、とりあえずやってみた研究のずっと先にすごい未来の欠片を感じられると、学部生の発表とかであっても鳥肌が立ったりってこともあったりするんですね。

ただ残念なのは、研究と現実の間に机が二、三個あって、まぁつまり研究者の言うことが現実離れしがちなんですよね。まぁでもそれでもいいんですよ。ものすごい未来の可能性を示す研究者が100人いて、そのうち一つの研究が本当の未来になれば、それはつまりものすごい未来が来るってことですから。

逆に、今を向いている研究というのは、僕は開発かなって思ってて、こういう機能があったら便利だよねっていう話で留まるような研究とかがそれにあたると思ってます。
実際に何かしらの製品を出してる企業の開発者が主張するのであればワクワクするんですが、研究室で研究してる人が言っても、便利だねって感想で終わってしまうんですよね。

その点でエンターテインメントって難しいんですよね。というのも、領域がユーザに近い分。
僕が今までやってきた研究の7割は開発です。むしろ開発と題してやってきたプロジェクトの方が研究だったりしてました。
じゃあどこに研究者としてのアレがあるのかと。

アレっていうのはつまり大工でいう鉋みたいな。ギタリストでいうギターみたいな。B'zでいうUltra Soulみたいな。研究者で言うアレです。


僕の研究者としてのアレは今までの仕事にはないです。
料理人が包丁持ってないようなもんです。

これからやっていくことにソレがあると思ってます。
そう信じて研究するんだけど結局違うなぁと思ったりするんですよね。
それで結局あれは開発だったんだって思うんですよね。

つまり、答えは見つからないのでそれを探すことが研究なんでしょう。
あとは結果が決めることなんでしょう。

100個の素晴らしい未来への提案のうち1つが本当に未来を作って、
残りの99個はただの戯言であって、最初から100個に入らなかった他の研究は実は開発だったんでしょう。




そうやって真面目に研究と向き合うのもいいんですけど、なんせエンターテインメント班なんですよね。ジレンマしかない。
実際に数式の多い何の役に立つんだかわからない研究よりも研究とは言い難いネタ的なものの方が面白かったりするんですよね。
エンターテインメントの研究ってもはやそば屋が出すうどんみたいな、矛盾ではないけどそれに近いやつなんですよ。



ただ研究者であるのなら自分が信じる一つのことに向き合ってやっていけばいいと思うんです。だから僕もそうしてます。むしろエンターテインメントっていう枠がそもそも関係ないんです。後付け。
面白いことやりたいだけ。



次回はもう一つの命題「量か質か」
について書きたいと思います。







今日の食べ物画像

めっちゃでかいかき氷。