2013年7月10日水曜日

未踏に出すときに考えておくべき3つのこと



こんにちは。

最近研究室に蚊がいて、今日4ヶ所も刺されてしまいました。
キャンプ場じゃないんだからこんなところで刺されたくないものです。往々にして。



さて、IPAの事業で未踏っていうIT人材の育成事業があるのをご存知でしょうか。

僕はその未踏の2012年のクリエータだったんです。
研究室の後輩と一緒に応募したプロジェクトが採択されて、半年くらいの間開発させてもらって、その成果でスーパークリエータっていう、クリエータの中のクリエータみたいな、男の中の男みたいなものに認定されたんです。

その未踏事業の公募が今年も始まっていて、その応募の期限があと一週間くらいみたいです。
それで僕の周りにも未踏に出そうみたいな人が何人かいるので、そういう人向けに「未踏に出すときに考えておくべき3つのこと」についての記事を書きたいと思います。



1.誰もやってないであろうことを提案する

まぁ「未踏」という名前からもわかるように、未踏の人たちは、人類が未だに到達したことのない未知の技術に到達しうるようなクリエータを探しています。
未踏自体は人材育成を目的とした事業なので、採択される時点ではそんな未知の技術を習得してる必要はありませんが、そういった未知の技術をどうやったら実現できるかとか、自分ならこれが実現できるっていうのを説得力もって提案できるといいと思います。

可能性を大いに示せればいいと思います。
あとは育成期間中に合宿やディスカッションなどを通じてたくさんの人たちがサポートしてくれます。

ただ、単に誰もやっていないことを提案するだけじゃそんなに魅力的ではなくて、それが実現することでどういう未来が到来するかとか、現在のこんな問題をこんな新しい切り口で解決できちゃうぞみたいなストーリーが重要です。そしてそれをうまく伝えられるようにしておくことも必要です。



2.自分の芯を持っておく

これは実際に未踏で開発してて思ったことなんですが、未踏ではたくさんの人からのアドバイス、指針がいただけます。しかもすごい人たちばかりから。
そういう人たちのアドバイスって有益だとは思うんですけど、それをすべて飲んでいたら船頭多くして船山に登るです。自分が唯一そのプロジェクトの指針を決める人です。ほかの人からの意見に流されすぎてたら限られた開発期間ではとてもじゃないけどまとめられなくなります。

ただ、あんまり開発に時間を取れてない時期とか、やってることに自信がないような時期には、ほかの人の意見に簡単に流されてしまいます。その方が先が明るく見えるし、言われたことをこなすだけなので、気持ち的にも楽だったりします。
でもそうしてできたものって、最初に自分が思ってたものと違ってたりして、自分のストーリーから外れた結果になってしまうんですよね。

いろんな人からアドバイスをもらう中で、当初の自分の甘かったところなどがはっきりと見えてきて、舵取りが変わってくることはよくあることというか、クリエータの誰もが経験することです。最初の提案内容とまったく同じプロジェクトの成果を出した人はほぼいないといってもいいくらいです。
ただ、最初にプロジェクトのアイデアを考えた時の芯となるべきものが揺らいでしまって、プロジェクトの内容が行ったり来たりしてしまうようなものだと、あんまり魅力的な成果は出せないかなと思います。
これはむしろ僕の未踏の反省点です。



3.好きなことをやる

そもそも嫌いなことをやってたら何か月もある開発期間がただの苦痛になってしまうし、魅力的な成果なんて出せっこないと思います。
自分のプロジェクトを自分が一番おもしろいと思って、自分が一番好きでいれるのが理想です。

その点は僕の成功したところだと思ってて、自分のプロジェクトのアイデアがすごく面白いと思ってて、実際昔の友達とかと飲み会で話した時とかには「今こんなことをやってて、これができたらこんな未来が実現するんだよ」みたいなことを言い散らかしてました。
面白いって思ってもらえる自信もあったんですけど、そこで情報科学とか関係ない人からもらえる意見ってすごく生きた意見で、プロジェクトの方向性とか、自分を見つめなおすときとかに重要だったように思います。



4.申請用電子証明書の発行(申請時)

これをやっておかないとそもそも応募できません。
この申請に2日とかかかるんですけど、僕が未踏に出すことを決めたのがまさに締切の3、4日前で、この電子証明書の発行のタイミングがすごくギリギリで焦ってた記憶があります。



5.十分な議論

僕は研究室の後輩と二人でプロジェクトをやっていたんですけど、申請するにあたって色々アイデアを出し合いました。それがプロジェクトの内容となっていったんですけど、この議論はどれだけしてもいいんじゃないかってくらい。
特に僕のプロジェクトのアイデアはすごく単純なものだったんですけど、それを話し合いながら広げていくのはとても楽しかったです。今未来を作ってるんじゃないかみたいな感覚で議論をしてました。





そんなこんなで今日は「未踏に出すときに考えておくべき3つのこと」についてお送りしていましたけれども、こういう「~~つのこと」みたいな記事を書くのって苦手なんですよね。そもそも「~~つのこと」とか思ってないですし、そんなきれいに列挙できないですし。
読者を増やすための苦肉の策とでも思っていただければこれ幸いです。


今日友達が「虫に寄りつかれる人ってセンスないと思うんだよね」って言ってたんですけど、虫に寄りつかれる寄りつかれないで判断されるセンスってなんやねんって思うんですが、それについての記事は後日「虫に寄りつかれる人はセンスがないのか?」で更新する予定です。

ただ研究室で蚊に刺されるのは本当にいただけないですね。





今日の食べ物の画像

未踏の同期たちとしゃぶしゃぶを食べに行ったときのしゃぶしゃぶの肉



未踏って結局は同年代の優秀な人たちや、上の世代のおもしろい人たちとの交流の場を設けてくれるような、人と人との繋がりをアレンジしてくれる事業だったんだと思ってます。
未踏の同期のクリエータとは今も飲みに行ったりするし、面白い人もいっぱいいてとても刺激的です。

そんな未踏のOBとして、胸を張って生きていけるように、これからも精進し続けたいと思います。

(^^)