2016年2月18日木曜日

忍び寄る新生活


こんばんは、ひらくりです。

2016年も気づけば随分なじんできましたね。
これはもう、あの頃の未来ですよ。

そんな昨今ですが、僕はというと、PhDを取得したあおりで、学振PDにランクアップしました。
僕の次の代くらいからはDCからPDに昇進しても給料は変わらないっていう世知辛い制度になってるんですが、僕の代はギリギリでその恩恵を受けられているのです。
こないだ振り込まれた額がPDのそれになっていて、知ってたとはいえテンション上がりましたね。

そんな立場に身を置いてみると、よく今までDCの給料でやってこれたなとか思っちゃうわけですよ。人間の適応能力というのはすごいもので、給料が二倍近くになった瞬間、その状況が当たり前みたいになっちゃうんですね。
いや、それにしても東京で一人暮らしでDCはやっぱり厳しいですよ。よく言われることですが、地方実家暮らしの学振採用者と比べると天と地ですからね。
まぁそんな困難(?)があったからこそなんとか這い上がらねばって気持ちも持てたんだと思います。僕が恵まれていた方だっていう気持ちもありますけど、博士課程の人たちはもっと厚待遇でやっていかないとあまりにも報われないんじゃないかと思います。だって博士課程の学生って研究者としてはまだ一人前じゃなくて、下積み時代みたいなもので、その後だってすぐに安定した職に就けるとは限らない博打みたいなものだから。

そういうわけで束の間のPD生活を過ごしているわけですが、4月からはまた新しい生活が始まるんじゃないかと感じ始めてます。
そして僕は世田谷区に引っ越してきました。今まで10年近く住んできた有楽町・副都心線沿いを離れて、世田谷区です。
世田谷といえば、フィッシュマンズのアルバムとかフラカンのアルバムの名前にも出てきたり、なんとなく憧れを持ってたんですけど、高級住宅街みたいなイメージもあって、あんまり縁がなかった土地でした。それがどういう因果か、気づけば世田谷区民ですよ。

引っ越してから一週間たったんですけど、、とにかく引っ越しって面倒!
まず、部屋探すために余裕で三日くらいかかるし(納得いく部屋を探すなら)、引っ越しの荷造りと荷ほどき、諸々の住所変更手続き、ネットとか公共料金の契約とか。
部屋が広くなったんで、家具も新たに揃えてて、一個一個オーダーしたりしてそれも時間かかってます。
振り返ってみたら10日分くらい引っ越しに時間を取られたんじゃないかと思います。

僕はいろいろとこだわりがあるので、自分で全部納得がいくようにやってたから特に時間がかかりました。
幸い締め切りもない時期だったし博論も終わってたしで、あんまりバタバタせずに済みました。
まぁまだカーテンとカーペットは届いてないし、他にもいくつか揃えたいものがあって、全然終わってはいないんですけどね。

引っ越し準備に十分時間が取れたので、今までお世話になったお店とか、好きだった場所とかを一件一件巡る時間があったんです。
引っ越すんですよー、とか言いながらよく食べてたものを最後にオーダーしながら。
そのちょっとした思い出巡りがけっこう切なかったです。こんな風に歳を取っていくんだなって思いながら最後の一時を過ごしてました。

10年近く有楽町・副都心線沿線に住んでたので、毎日池袋を通ってたんですよ。最初はあんまり好きじゃなかったし、そんな過ごしやすい場所ではないんですけどね、何かと便利だし、最後の家からは歩いて行けたからしょっちゅう行ってて。
そんな池袋もなんだかんだ嫌いじゃなかったなって気づきました。
今は渋谷が近くなったんですけど、渋谷のごみごみした感じが日常の中に入ってくると、池袋の方が良かったなって思うこともしばしばあります。

そういうわけで、まだ始まってはいないけど、新生活の足音が少しずつ近づいてきた私の近況でした。